様々な制約条件の中から最適解を求める〜ソルバー機能の活用

今回はソルバー機能について解説したいと思います。様々な制約条件がある中で、最適な解を求めるときに活用できる機能です。大変便利なので是非習得してみてください。今回もいつものように事例を使って解説しましょう。

B社は特殊な部品を委託製造する会社。ひとつの機械を活用して様々な部品を製造している。
来月納期の製造依頼を受けたのが全部で5社ある。この5社は長い付き合いなので最低限の要望には応えたいが、すべての要求をのむのは難しいと思っている。下記の制約条件をクリアしながら、粗利額を最大化するには、5つの商品の製造量をどのように決定したらよいだろうか考えたい。

  1. 製造装置はフル稼働(週7日x24時間)しているが、メンテナンスや製造切り替えのため稼働率は80%と想定される。
  2. それぞれの商品はすでに最低限の数量は決まっていて、それは確実に製造したい。それ以上は希望数量まで到達できればOKとする。

まずはエクセルでシミュレーション表を作りましょう。今回は「粗利」の最適化が目的なわけだから、製造数量を入力すると粗利額が計算できるようなシートを作ってみる。その際、製造時間に限界があるので(今回のケースだと、30日x24時間x60分だけど、80%の稼働率・・・という条件がある)合わせて製造時間も算出する。これがキャパを超えないように見てあげる必要があるわけですね。ざっとこんな感じのシートになるでしょうか。

このシートさえ作ったらソルバーを立ち上げて、

  • 目的セル=粗利額合計(赤枠で囲ったところ)を指定し、
  • 目標値が最大になるようにチェックボックスを入れて指定し、
  • 変化させるセルとして各商品の製造数量(黄色で色付けしたセル範囲)を指定し、
  • 制約条件を入力してあげて

実行すると最適な製造数量の組み合わせがあっという間に算出されます。いかがですか?簡単でしょう。とても便利な機能です。
詳しいプロセスは下記の動画をご参照ください。今日は病み上がりの上、経堂のPAX Coworking Officeでの収録ということで、照れも入って声のトーンが低めですが、内容は大丈夫です(だと思いますw)

ちなみに、ソルバー機能はアドインなので、入っていない場合はOfficeボタン→Excelのオプション→アドインで選んでアクティブにしてあげる必要があります。