時系列グラフの作り方

今回は時系列グラフを作ってみましょう。グラフの作成手順自体は全く難しくありませんが、そのグラフで何を伝えたいのか、メッセージは何か?ということを意識して修飾してみたいと思います。今回のデータは、私の大先輩がたが経営している高島株式会社の売上高および経常利益のデータを使ってみたいと思います。

高島株式会社は平成28年3月期に、売上高1,000億円、経常利益17億円という目標を掲げている会社です。今回のグラフでは、「掲げた目標値に対して、現在の実績トレンドはオントラックなのかどうか」という観点でメッセージ性を出してみたいと思います。

詳しくは下記の動画を見ていただければお分かりいただけますけれども、ポイントとしては、

  • 棒グラフと線グラフを両方使う。かつ、両方のグラフが重なりあったりしないように目盛を調整する。
  • 実績値、目標値、予測値(推移値)を明確に色で区分する。
  • あとはいつものように、フォント(Meiryo UI/14)、メモリ線の削除、棒グラフの太さの調整など、デフォルト設定をそのまま使わずに見やすい形に工夫する

ことを意識しています。

ちなみに、平成26年度および27年度の計算の方法は、CAGR(Compound Annual Growth Rate:平均年間成長率)を算出して、前年の売上高および経常利益に掛け合わせています。この計算の方法は下記の通り。

CAGR=(H28年度の数字÷H25年度の数字)^(1/3)

^というのは乗数(2乗とか3乗とかのアレ。2の3乗は8ですが、エクセルで計算するときは2^3という形で計算できます)を表します。つまり^(1/3)というのは、3分の1乗なのですが、これはいわゆる3乗根(ルートといったほうがわかりやすいですかね?たとえば8の3乗根は2になりますが、エクセルでは8^(1/3)という形で計算できます)を表します。

ちょっとわかりにくければ逆数を考えればいい。H25年度の数字がある一定の成長率で伸びていくとH28年度の数値になる。これが成り立つような「成長率」を方程式で算出してあげればいいわけですね。